〜「失敗しちゃった図書館」の処方箋〜 図書館のサイン改善計画
企画広報研究分科会 第6期報告書
図書館はまことに迷路に似ており、図書館内で目的地への道を見いだすのは厄介で挫折感を覚えることだ、という異論のない意見に落着く。この信念は、「図書館とは彼らが本を隠す場所である」という侮辱的かつ誤った評言の形で、最も一般的に表現されている。この誤りは、意見それ自体の中にあるのではなく、責任の所在をどこに置くかにある。図書館員ではなく、建築家、デザイナーが、「彼ら」と呼ばれるべきである。もっとも後でわかるように、図書館員もその責めの一端を担うべきではあるが。
(図書館のサイン計画 ドロシー・ポレット著 p.24)
[本書の作用と特徴]
なぜ図書館のサインは変なのか?これまでのサイン研究論文の限界を指摘し、サイン改善にあたっての手法や法則を独自の視点で分かりやすく解説します。サイン改善のための具体的なノウハウをたっぷり詰め込んだ一種のマニュアル本であり、ある意味では啓蒙書です。
[効能]
「どんなサインがだめか分からない。利用者が何を欲しているか分からない」症候群を改善し、次のような効能をもたらします。
- サインの必要な場所、いらない場所がわかる。
- 意味不明サイン用語の撤廃により、利用者の混乱が減る。
- カウンターでの「どこですか質問」がなくなり。「どうすれば質問」へ変化する。
- 情報伝達の手段の多様性に理解が深まる。
- サインと広報の関連が理解できる。
- サインで使う用語の用法が理解できる。
[成分]
[使用上の注意]
この本は、新館(図書館)の建設時においてサイン計画を失敗してしまった図書館のためのものです。これから、お金をいっぱい使ったサイン計画を考えている人たちが読んでも、何の役にも立ちません。失敗が判明してから、お読みください。